"未来へ忍ばす伝統の美"

私の祖父母が営む呉服店の掛軸にこんな言葉がありました。「美は永遠の憧れ」。その言葉の通り、着物には誰もが魅了される美しさがあると信じています。

生活様式が変わり従来の伝統産業の生態系が崩れつつある中で、私はこの美しさを絶やしてはいけないと心に決めました。歴史と伝統をそのままの形でつなげるのではなく、その力をいかし未来を創り、「KIMONO」として新たな価値と文化を発信していこうと。

伝統や持続可能（サスティナブル）を幻想で終わらせないためには、一時的な過去への跳躍ではなく、日本的価値のある物づくりが必要です。眠ってしまっていて日の目を浴びることがなくなってしまったヴィンテージの着物達。そんな着物に新たな息吹きをもたらすには、日本の職人の技術が必要不可欠でした。どうしてもコストはかかってしまうけれど、工場や海外で大量生産大量消費されてしまうモノにはない、唯一無二のオンリーワンなバッグを、一つ一つ丁寧に手作業で仕立てています。

日常に花を添える、自分だけのオンリーワンのバッグに出会えますように。
そんな思いでこのブランドを立ち上げました。
生まれ変わった着物の美しさを堪能していただけたら幸いです。
変わらない美、そして変わりゆく美。

『私はKIMONO』江原恭子